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親が倒れた。退院までの7日間に決めること【順番つきガイド】

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AIは調査整理と下書きの補助に使用し、公開判断は人が行います。個別の医療・介護判断は、状況に合う専門職や公的窓口へご確認ください。

親が倒れた後の7日間に決めることを整理した親の介護ナビの記事画像

この記事で分かること

親が倒れたあとの7日間は、情報を集める日と決める日を分けると動けます。退院日までに施設を決めきる必要はありません。2026年7月時点の介護保険法では、要介護認定の申請に対する処分は原則として申請日から30日以内(第27条第11項)。結果を待つ間も暫定ケアプランでサービスを始められる場合がありますが、認定結果によっては利用分の全部または一部が自己負担になるため、利用前の確認が必要です。まず要介護認定を申請し、病院の退院支援窓口と地域包括支援センターにつなぐ。それだけで選択肢は退院後も残ります。

  • 要介護認定は入院中に申請できる。結果は原則30日以内に通知される(厚生労働省・介護保険法第27条第11項)
  • 認定を待たずに暫定ケアプランで介護サービスを始められる場合がある。認定結果によっては全部または一部が自己負担になる
  • 特別養護老人ホームは原則要介護3以上。すぐ入れる前提で計画を立てない
  • 最初の連絡先は病院の相談窓口地域包括支援センターの2つ。どちらも相談は無料

親の介護ナビは、介護の知識を増やす場所ではありません。何から決めればいいかを示す場所です。

親が倒れて入院すると、数日のうちに病院から「退院後の行き先を決めてください」と言われます。多くの人はこのとき、介護の知識をほとんど持っていません。仕事もあります。きょうだいがいても、実際に動いているのは自分ひとりということも珍しくありません。限られた日数のうちに施設を決めきろうとして消耗する家族は多い。しかし制度上、決断を先送りしながら介護サービスを始める道が用意されています。この記事では、その順番を7日間に分けて整理します。

親が倒れた直後、何から始めるか

最初に動くべき窓口は2つです。入院しているなら病院の相談窓口、入院していないなら地域包括支援センター。この2択で迷う必要はありません。病院には医療ソーシャルワーカーや退院支援の担当者がいて、退院後の生活の相談に応じます。地域包括支援センターは介護保険法第115条の46に基づき市町村が設置する公的窓口で、保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが配置されています。どちらも相談は無料です。民間の紹介会社に連絡するのは、この2か所を経由したあとで構いません。順番を間違えると、選択肢を狭めたまま話が進むことがあります。

病院の相談窓口(医療ソーシャルワーカー)

入院中であれば、病棟の看護師に「退院後のことを相談したい」と伝えれば、相談窓口につないでもらえます。相談室・地域連携室・患者支援センターなど、病院によって名前が違います。ここで聞くべきことは、親の身体の状態そのものより、「退院までにどれくらい時間があるか」です。それが分からないと、7日間の計画が立ちません。

地域包括支援センター

親が住んでいる市区町村の担当エリアのセンターが窓口になります。自分の住所ではなく親の住所で決まる点に注意してください。市区町村のウェブサイトか、役所の高齢福祉課に電話すれば、担当のセンターを教えてもらえます。

前提
介護保険のサービスを使うには、要介護認定を受けている必要があります。まだ申請していない場合、この時点では何も始まっていない状態です。焦る必要はありませんが、申請だけは早めに動かします。理由は次の章で説明します。

7日間の全体像。いつ何を決めるのか

最初の3日は集める日、後半4日は絞る日です。7日目に施設を契約する必要はありません。7日目に必要なのは、退院後の当面の生活をどう回すかの見通しだけです。以下は退院まで2週間前後の余裕がある場合を想定した標準的な流れで、実際の日数は病院の方針や親の状態によって変わります。担当者と相談しながら調整してください。決めきれない項目があっても、それ自体が失敗ではありません。順番どおりに手をつけることが、後戻りを防ぎます。

親が倒れた日からの7日間 1〜3日目:集める ・病院の相談窓口に会う ・要介護認定を申請する ・親の年金額と貯蓄を確認 4〜7日目:絞る ・在宅か施設かの方向を決める ・ケアマネジャーを決める ・候補を3か所まで絞る この7日間で「決めなくていい」こと 最終的な入居先/親を説得すること/お金の全額をどう工面するか 7日目の到達点 「退院後の当面の生活をどう回すか」の見通しが立っていれば十分
親の介護ナビ作成。日数は退院まで2週間前後の余裕がある場合の目安。

1〜3日目にやること

情報を集める時期です。病院の相談窓口に会い、退院の見込み時期を聞く。市区町村の窓口で要介護認定を申請する。そして親の年金額と貯蓄をおおよそ把握する。この3つが揃わないと、後半の判断ができません。特に3つ目は後回しにされがちですが、選べる施設の範囲を決める土台になります。

4〜7日目にやること

方向を決める時期です。在宅か施設か。施設なら、どの種類か。この段階でケアマネジャーが決まっていると、以降の相談相手ができます。候補は3か所まで絞れば十分です。10か所を比較しようとすると、決められなくなります。

要介護認定は退院に間に合うのか

間に合わないことがあります。ただし、申請後は暫定ケアプランを作成し、認定結果を待つ間にサービスの利用を始められる場合があります。要介護認定の申請に対する処分は、介護保険法第27条第11項により原則として申請日から30日以内と定められています。認定された場合は給付が申請日にさかのぼって適用されますが、非該当となった場合や、想定より低い要介護度となって支給限度基準額を超えた場合は、利用分の全部または一部が自己負担になります。利用開始前に、市区町村の介護保険担当窓口とケアマネジャーへ確認してください。

申請は入院中にできる

申請の窓口は親が住む市区町村です。本人が動けなくても、家族が代わりに申請できます。地域包括支援センターや居宅介護支援事業所に代行してもらうこともできます。入院中であることを理由に申請が拒まれることはありません。

認定調査と主治医意見書

申請後、市区町村の調査員による聞き取り調査(認定調査)が行われ、かかりつけ医が主治医意見書を作成します。その結果をもとにコンピュータによる一次判定、介護認定審査会による二次判定を経て、市区町村が要介護度を決定します。入院中は主治医意見書を病院の医師が書くことになるため、担当医に「要介護認定を申請した」と伝えておくと手続きが滞りません。

注意
認定結果が想定より低い、または非該当となった場合は、暫定利用分の全部または一部が自己負担になる可能性があります。利用開始前に、市区町村の介護保険担当窓口とケアマネジャーへ、利用量と自己負担の扱いを確認してください。

在宅と施設、どちらを選ぶのか

在宅か施設かは、医療的ケアの必要度だけでなく、本人の希望、住環境、家族が継続して支援できる時間、利用できる介護サービス、費用を合わせて検討します。家族だけで抱える前提にせず、病院の退院支援担当者、ケアマネジャー、地域包括支援センター、必要に応じて医療職と確認してください。どちらが正しいということではなく、本人の状態や生活環境の変化に応じて見直す前提で考えます。

在宅を選ぶ場合に確認すること

訪問介護・訪問看護・デイサービス・ショートステイの組み合わせは、本人の状態と家族の支援可能な時間を伝えたうえで、ケアマネジャー等と相談して組み立てます。家族だけで無理を引き受けず、「継続して支援できる時間」と「難しいこと」を率直に共有してください。

施設を選ぶ場合に確認すること

施設は種類によって、入居条件・費用・医療対応がまったく違います。次の章で整理します。

施設の種類は7つ。そもそも何が違うのか

老人ホームと呼ばれる施設は7種類以上ありますが、退院直後の家族が最初に理解すべきは特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護付き有料老人ホームの3つです。違いは目的にあります。厚生労働省の資料では、特別養護老人ホームは「要介護高齢者のための生活施設」、介護老人保健施設は「要介護高齢者にリハビリ等を提供し在宅復帰を目指す施設」と性格づけが明示されています。介護付き有料老人ホームは民間が運営する生活の場です。残りの4種類は、この3つを理解してからで間に合います。

まず3つだけ覚える

特別養護老人ホーム(特養)は生活の場。介護老人保健施設(老健)はリハビリと在宅復帰。介護付き有料老人ホームは民間の生活の場。この区別がつけば、パンフレットを読む速度が変わります。残りの4種類は住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホーム、ケアハウスです。

覚えておくと役に立つ
退院直後に検討されやすいのが介護老人保健施設(老健)です。在宅復帰を目指す施設のため入所期間に限りがありますが、リハビリを受けながら次の行き先を考える時間を作れます。退院日までに終の住処を決めきれないという状況で、選択肢として相談窓口に確認する価値があります。

迷ったときは公的な相談先へ

親御さんの住所地を担当する地域包括支援センター、病院の退院支援窓口、担当ケアマネジャーに相談してください。地域や本人の状態によって利用できる支援が異なります。

厚生労働省の案内を見る

特養に入れないときの選択肢

特別養護老人ホームは費用が比較的抑えられるため人気がありますが、平成27年4月1日以降、新たに入所する人は原則として要介護3以上に限定されています。要介護1または2でも、やむを得ない事情により居宅での生活が著しく困難と認められる場合は、市町村の関与のもとで施設ごとの入所検討委員会を経て特例的に入所が認められる仕組み(特例入所)があります。ただし申し込めば入れるという意味ではありません。要介護3以上であっても、地域によっては入所までに相応の期間を要します。

待っている間にできること

特養に申し込みつつ、介護老人保健施設や有料老人ホームを一時的な受け皿として使う、あるいは在宅サービスでしのぐ、という組み立てをケアマネジャーと相談します。申し込みは複数の施設に出せます。退院日に特養へ入る前提で計画を立てるのは、現実的ではない場合が多いと考えたほうが、家族の心の負担は軽くなります。

お金は、どの順番で調べるのか

費用を調べる順番には正解があります。第一に親の年金額と貯蓄、第二に介護保険の自己負担割合、第三に施設ごとの月額費用です。多くの人がいきなり第三から調べ始め、提示された数字を見て不安になります。しかし親の収入と資産が分からなければ、その数字が高いのか妥当なのか判断できません。まず親の年金額を確認してください。年金額は年金振込通知書、または年金事務所で確認できます。この順番を守るだけで、選択肢の見え方が変わります。

自己負担を軽くする制度がある

介護保険サービスの自己負担には上限が設けられており、所得に応じて負担を軽減する制度(高額介護サービス費、特定入所者介護サービス費など)が用意されています。適用の可否と金額は世帯の所得や資産の状況によって異なるため、市区町村の介護保険担当窓口で個別に確認してください。この記事では一般的な仕組みの紹介にとどめます。

誰が払うのか、を先に話す

親の資産で足りない分を、きょうだいのうち誰がどれだけ負担するのか。この話し合いを後回しにすると、あとで関係が壊れます。金額が確定していない段階でも、足りない場合はどうするかを一度だけ話しておくと、後の判断が速くなります。

この時期に多い3つの失敗

限られた時間のなかで判断を誤りやすい場面が3つあります。いずれも、あとから取り返しがつきにくいという共通点があります。急いで契約しない、ひとりで抱えない、親を説得しようとしない。この3つを守るだけで、選択肢は最後まで残ります。逆に言えば、この3つを踏んでしまうと、時間もお金も家族関係も削られていきます。退院までの日数が短いほど、判断は雑になります。病院から急かされていると感じたときこそ、いったん手を止めてください。決断を早めることと、決断を正しくすることは別のことです。ケアマネジャーや相談窓口は、迷っている段階でも相談に応じます。順に見ていきます。

1. 見学せずに契約する

パンフレットと料金表だけで決めると、入居後に思っていたのと違うとなりがちです。時間がなくても、最終候補には一度足を運んでください。難しければ、家族の誰かに代わってもらいます。

2. ひとりで全部やろうとする

相談窓口、ケアマネジャー、きょうだい。使える人はすべて使います。介護は数か月ではなく数年続くことがあり、最初に無理をした人ほど途中で倒れます。

3. 親を説き伏せようとする

施設に入りたくないと言う親を、退院までの数日で説得しようとしても、たいていうまくいきません。まずは介護老人保健施設やショートステイなど期間の区切られた選択肢から始め、時間をかけて話す方法もあります。判断を急がせているのは病院の都合であって、親子の関係はそのあとも続きます。

まとめ
7日間で決めるのは方向だけです。要介護認定を申請し、相談窓口とつながり、親のお金を把握する。この3つが済んでいれば、退院後の生活を組み立てる相談を進められます。暫定ケアプランで利用を始める場合は、認定結果による自己負担の可能性を確認してください。決めきれないことは、失敗ではありません。

よくある質問

要介護認定の結果が出る前に、老人ホームに申し込めますか?

施設によって扱いが異なります。申し込み自体を受け付ける施設もありますが、入居には要介護度の条件があるため、認定結果が出てから正式な判定となるのが一般的です。まずは相談窓口またはケアマネジャーに確認してください。

親が遠方に住んでいます。どこの窓口に相談すればいいですか?

原則として親が住民票を置いている市区町村の地域包括支援センターです。要介護認定の申請先も同じ市区町村になります。遠方の場合、電話での相談から始めて構いません。

退院を延ばしてもらうことはできますか?

病院の方針と親の医学的な状態によります。まずは病院の相談窓口に、退院後の行き先が決まっていない事情を率直に伝えてください。相談員が転院や施設の調整に動いてくれる場合があります。

要介護認定はどのくらいで結果が出ますか?

介護保険法第27条第11項により、申請に対する処分は原則として申請日から30日以内に行うこととされています。ただし調査や審査の状況により、これを超える場合もあります。

認定を待っている間、介護サービスは使えませんか?

暫定ケアプランを作成することで、認定結果が出る前でもサービスの利用を開始できる場合があります。認定された場合は給付が申請日にさかのぼって適用されますが、非該当や想定より低い要介護度となった場合は、全部または一部が自己負担になる可能性があります。利用前に市区町村の介護保険担当窓口とケアマネジャーへ確認してください。

ひとりで抱えず、公的な窓口に相談してください

退院後の行き先や費用に迷う場合は、地域包括支援センター、病院の退院支援窓口、担当ケアマネジャーが相談先です。

公的な相談先の案内を見る

出典(すべて公的一次情報・2026年7月25日確認)

  • 厚生労働省「要介護認定に係る法令」mhlw.go.jp
  • 厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」mhlw.go.jp
  • 厚生労働省「指定介護老人福祉施設等の入所に関する指針について(改正後全文)」mhlw.go.jp
  • 宇都宮市「要介護認定を申請後、すぐにサービスを利用することができるか」city.utsunomiya.lg.jp
  • 厚生労働省「地域包括支援センターについて」mhlw.go.jp(PDF)
  • 介護サービス情報公表システム「サービス利用までの流れ」kaigokensaku.mhlw.go.jp

※本記事は2026年7月25日に確認した公的情報等に基づく一般的な情報提供であり、個別の助言ではありません。介護保険制度は改正される場合があります。要介護度の判定、医学的な判断、個別の費用や制度の適用可否については、必ず市区町村の窓口・ケアマネジャー・医師等の専門家にご相談ください。


個別の判断が必要な場合

制度、医療、介護サービスの利用条件は、地域や本人の状況によって異なります。地域包括支援センター、自治体窓口、ケアマネジャー、医療職などへ確認してください。